日本軍「慰安婦」問題行動ネットワーク

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在オーストラリア日本人の領事への手紙

在メルボルン総領事館
総領事 加来至誠 様

拝啓

長く、暑かった夏もようやく終わり、朝夕は涼しく感じられるメルボルンですが、総領事、加来様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。日ごろより日豪の友好にご尽力され、また日系コミュニティーの諸活動にもご理解とご協力をいただいておりますこと、ここにあらためて感謝の意を表したいと存じます。

ご存知のように、わたくしども ジャパニーズ・フォー・ピース(JfP)は、2005年3月、ヒロシマ、ナガサキ被爆60周年祈念行事を日本人の手で行いたいと、在豪日本人有志が集まって平和グループを誕生させました。

おかげさまで2005年8月7日、フェデレーションスクエアで行われた「Hiroshima & Nagasaki 60th Anniversary Commemorative Concert」
は途中大雨が降る悪天候となりましたが、1000名もの方たちが来られ、平和の思いを共有した大イベントとして成功を収めることができました。また昨年8月6日のヒロシマデーにSt Michel’s Church で行われたピースコンサートには、加来様にもおいでいただき、ワールドミュージックを楽しみつつも、ヒバクシャ、森本順子さんの貴重な被爆体験をお聞きする機会を得ました。こうした平和イベントを通して現地の方々と
より深い交流ができるようになってまいりました。

日常的なレベルでも、この地で暮らすわたしたちは地元の人々と深い信頼に基づいて仲良く暮らしたいといつも念じております。しかし、時折日本人に向けられる「戦争の傷」、「戦争責任問題」にも必然的に向き合わされる場面に遭遇し、そのたびにもっとお互いの歴史を謙虚に学びたい、戦争を体験しなかった世代だからこそ、一市民として「平和」を創る運動をしていきたいと決意い たしております。

前書きが長くなってしまいましたが、このたび安倍首相がコメントされた「慰安婦」問題についての発言は、こうした運動を海外で行ってきたわたしたちにとって大変憂慮するものであることをお伝えしたく、この書簡をしたためました。

先月、アメリカ議会で証言された3人の元「慰安婦」の方の中にはオランダ系オーストラリア人、ジャン・ラフ・オハーンさんがおられます。わたしたちの何人かは以前メルボルンを訪問されたオハーンさんのお話を直接聞いてもおります。9人の若い女性たちとトラックに無理やりに乗せられ、3ヶ月間、日本兵に強姦され続けたたすさまじい体験を語りました。オハーンさんの体験ばかりでなく勇気を持って証言された女性たちの話の前に、「強制でなかった」、「謝罪は済んでいる」という言葉は二重、三重に彼女たちを傷つけるものだと思わずにいられません。

吉見義明氏らの学問的研究でも明らかなように、また「河野談話」でも示されているように、オハーンさんらを「性奴隷」として扱った責任が直接間接に当時の軍及び政府にあることは明瞭です。

オーストラリアを含めた海外メディアでは、安倍首相の発言に批判を寄せています。わたしたちはメルボルンで暮らしていますが、国籍は日本国民であったり、こちらの市民権を得ていても、日本で生まれ、日本の文化を背負っています。国の代表の方に、わたしたちはこの問題を大変憂慮していること、オハーンさんら日本の侵略戦争で犠牲となった方に実質的な謝罪を早急に行っていただきたいこと、歴史教育でもこの問題をきちんと扱い、子どもたちがどの国の人々とも仲良くできるような環境を整えていただきたいと、この機会に申し上げたいと存じます。

さらに、長きにわたって当地で平和活動を行っている先輩たち(たとえば、世界で一番古い女性の平和組織、婦人国際平和自由連盟のメンバーの方や、Pax Christi の方)から日本は憲法9条を変えるのではないか、こんな世界に誇れる立派な平和憲法をむしろモデルとして守って欲しいと言われることがあります。

第二次大戦及び朝鮮戦争にパイロットとして従軍した体験を持つアメリカのチャールズ・オーバービー博士(オハイオ大学名誉教授)は、日本の平和憲法に希望を見出し、「第9条の会USA」を1990年に創設、81歳の今日まで精力的に活動されております。日本国内でも「9条の会」が無数にできておりますが、わたしたちの「非戦」のメッセージは、今日まで9条が守られてきた歴史を土台としております。9条が他国の良心的人々から高く評価されていることも日本のリーダーの方々には知っていただきたいと思います。

最後に、わたしたちは当地での平和活動を通して、核のない世界を創るための「ヒロシマ、ナガサキの世界化」を推進するだけでなく、日本人が負っている「戦争責任」も重く受け留め、9条を誇りに多彩な活動を行って参りたいと思っております。

なお、これは公開書簡とさせていただきますので、ご承知ください。
以上よろしくお願い申し上げます。

2007年3月14日    
ジャパニーズ・フォー・ピース
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